【Sound Treatment】
すべてのトラックはVINYLレコードから。
機材にはUREI、AMCRON、DCR-1500、DBXなどのアナログ機器を使用。
データ音楽が全盛の時代です。でもあえてそんな時代に大きな費用をかけてレコードとしてリリースしてくる音楽には意味があるように思えましたので、今回はレコードからの音源を使用いたしました。
JIGSAWをスタートして早5年、絶えず店内で流れていた多くの音楽から11曲だけを切り取りました。制作にあたり惜しみなく多大なる協力をしてくれた友人に敬意と感謝を。
また、このような機会を与えてくれた人たち、そして誰より手にした皆様に幸せと発展がありますように…。
感謝をこめて…
Track : 1
Turn On The Sunlight -「Turn On The Sunlight」(’10)
ロサンゼルス出身の才人カルロス・ニーニョとギター兼マルチ楽器演奏者のジェシー・ピーターソンによる曲です。
夢中になったAmmon Contactや恋焦がれたBuild An Arkなどで
最先端の音を発信してきた人の行き着いた場所がフォークだったとは・・・
しかも歌まで歌っちゃって・・・
力の抜け加減が素晴らしいフォークソングです。
なんだか大きく包み込まれるようなあったかくてやさしい音。
カリフォルニアってば・・こうなのでしょうか。こうなんでしょう。
A Beautiful Tip!
奇跡的にレコードでもリリースしてくれたので間に合いました。
ちなみにアルバムにはもっといい曲ありますので
よかったら聴いてみてください。
Track : 2
Meanderthals -「 Desire Lines 」(’09)
メンダーサルズでいいのでしょうか笑
イジャットボーイズとリューネ・リンドバークという奇跡のユニットからの1曲。
なんで奇跡かって、イジャット・ボーイズがギグを終えてオスロからロンドンへの帰りの飛行機に乗り遅れたことをきっかけに一緒にやろうということになったとか。
北欧の長くて美しい夜を音で感じる、
これ以上ないくらい地味で深くて繊細なサイケデリック・チルアルトディスコです。
ゆったりと静かな夜に聴いてみてください。
Track : 3
Idjut Boys – I’m Not Moving
続いてもイジャット!
アメリカはアリゾナ州のサボテン農場で働いていたコンラッドと映画会社で働いていたダンによるユニット。ディスコダブといえばやっぱりこの人達。
先日のDOMUNEでの二人のプレイは物凄い音楽でした。傑作揃いの中からこちらはフィルコリンズの'81年の名曲にイジャット流のトリートメントが施された、まるで魔法がかかったような1曲です。
レコードがリリースされる前にネットで聴いてしまってからというもの、ずっと頭の片隅から離れなかった大好きな曲です。
時折プチッ、プチという音はレコードに含まれる音ですので異常ございません。原曲がすでに最高の仕上がりでイイんですが、この感じ。生意気にも例えるとするならば…
例えられませんでした。 ジーニアス!
Track : 4
Mark E – Slave 1
イギリスはバーミンガム在住のアーティストからの1曲。ブラックミュージックのソウルフルさを下敷きにして、不思議と幸せな気分に透明感と浮遊感までのせてくれるなんて、他になかなかない珍しい曲だと思います。
こういう曲を作れるなんて、抜きんでたセンスだけでなくて、様々な沢山の音楽を聴きこんできた努力型のヒトなんだと勝手にきめこんでいます。
ビートダウンなんていいますが、BPM110辺りの心地よい世界観、いつ聴いてもなかなか色あせない音楽。'08年の傑作のひとつとして。
Track : 5
Rachel Sweet – So Different Here (Lexx Edit)
レイチェルスウィートの78年の曲のリエディットです。
可愛くてデリケートな曲なのに、もっともっと傍で歌ってくれているかのようにならないかと…人間どんどん欲が湧いてきます。
音を加工してみました。
あ、やっぱりダメだ、台無しだ、ああだこうだ…と試行錯誤しながら一番時間がかかったのですが、どこかで余計なことをしているなと自覚しつつ…
そんな雰囲気を少しでも感じてもらえるでしょうか?
Track : 6
Chow Daddy – Never Fade
オランダはアムステルダムのディスコリエディットレーベル「Moxie」から。
言い訳がましいですが、この曲は当初CDにいれるつもりはございませんでした。
レイチェルスウィートの可愛さの後には毒をもってきたいという欲求に、CDプレスの締め切りが迫った、引き返せないタイミングで負けました。
原曲のディスコの詳細は不明ですが、嫌いといわれても仕方ない独特な質感を、できる限り抜けのよい爽やかな音へとチェンジしてみました。その結果、中途半端にリエディットの良さを…。
大雨の中をアムステルダムの中央駅から傘もなく走って目指したラッシュアワーレコードでかかっていたこのNever Fade…(色あせない)思い出の曲。みなさまにもお届けします。
Track : 7
Randy – Coyote Cojones Edit
ランディー・クロフォードの'81年のクラシックにコヨーテがダブ・トリートメントを施した1曲。キました。
Majic Wand Voi1というEPに収録されている地味〜な曲です。個人的には今回のハイライトだと思っています。そんなに?なんでコレ?といわれますと…
原曲にただただ執拗にダブ処理しただけなんです。このような曲に目を付けた選球眼と、さりげないセンスのみ1発でこんなに音楽は変わるんだとビックリした曲でした。Wizard!
人もちょっとしたセンスで劇的に変われるんじゃないかと…
コレを聴けば確信できます。
Track : 8
Molly Wagger - Weekend
Tirkというバレアリックなニューディスコレーベルから最近リリースされたスコットランドはエジンバラ出身のバンドのデビューシングルです。
余計な説明は意味をなしませんね。
グッときました。
ぜひ聴いてみて下さい。
Track : 9
Lindstrom – The Magnificent
ノルウェイはオスロ在住のアーティストの1曲。説明不要の有名人ですね。
出世作「I Feel Space」という曲が異例の世界的ヒットで一気にブレイクしたのですが、大ヒットというと一体どれくらい売れたのかと。。。
17,000枚!当時2枚買ったので 17,000/2。がっかりします。
だとすると今回紹介しているアーティスト達は…確実に。。天才!リンドストロムの曲はどれも素晴らしいものばかりですが今回はこの曲を。
上昇気流に乗って高く高く空を飛んでいくようなトラック。どこまでも気持ちのよい音楽。 Hope You Enjoy!
Track : 10
Aeroplane – We Fall Over
ベルギー出身の2人組ユニットの昨年末のアルバムのラストを飾った曲。
前記のリンドストロムから早くも地上に降りてくるという流れです。歌っている女性の声が特に綺麗で気にいったのですが、ストレートすぎて聴いていると気恥ずかしくなってきたりもして、ただ真っ正直な初々しさが新鮮に感じられてこの曲を加えました。
こんな初々しさを大切に…いつまでも…。
Track :11
Rubies – Room Without a Key (Version by Studio)
カリフォルニアのガールズユニットの曲を、スウェーデンのバリアリックユニットのスタジオが再構築。
Ha~♬ Ha~ha♪ってコーラスくらいであとは原曲の姿、形もないほどスタジオの魔法がかかってます。
この曲を初めて聴いた当時は、呼吸をするのを忘れてしまうくらい優しいギターと暖かいベースの音に魅了され続けて今に至ります。
5分過ぎからのブレイク明けのドラムから鳥肌が立つほどの心地よさ。
こんな音楽あるのですかねぇ。
できれば野外で大きな音で、木漏れ日溢れる昼下がりにでも聴いてみてください。
最高です!